【コラム】禁煙外来再開のお知らせ:今度こそ「最後の一本」にしませんか?

「タバコをやめるなんて簡単だ。私はもう何百回もやっているからね」――これは文豪マーク・トウェインが残した有名なジョークです。
笑い話のようですが、禁煙がいかに難しく、つい「再発」してしまうものであるかという真理を突いています。

呼吸器内科で禁煙治療について医師が患者の相談を受けている診察風景
当院では、出荷停止が続いていた禁煙治療薬「チャンピックス」の供給再開に伴い、禁煙外来を本格的に再開いたしました。
「自力では無理だった」という方も、医療の力を借りて、もう一度チャレンジしてみませんか?

なぜタバコは「依存」から抜け出しにくいのか

よく「タバコをやめるのは麻薬をやめるより難しい」と言われます。これには理由があります。
ニコチンの強力な依存性はもちろんですが、最大の要因は「タバコが合法で、どこでも手に入ってしまうこと」です。

法を犯しているわけではなく、吸う権利も認められている。この「日常性」が、禁煙の決意を揺るがせます。
だからこそ、禁煙を始めるときは「環境づくり」と「覚悟」が重要です。

  • 退路を断つ:
    手持ちのタバコ、ライター、灰皿をすべて廃棄しましょう。「一本だけ予備に……」という甘えを捨てることが、成功への第一歩です。
  • 周囲を巻き込む:
    家族や友人に「禁煙する」と伝えてください。宣言することで生まれる「見栄」や「責任感」を、継続のための強力なエンジンに変えるのです。

禁煙を決意しタバコを手で折って最後の一本にするイメージ

大人になってから味わう「最高の達成感」

大人になると、仕事や生活がルーチン化し、新しく何かができるようになるという経験が少なくなります。
子どもの頃に逆上がりができた時のような、純粋な「達成感」を味わう機会は、意識しないと中々訪れません。

禁煙の成功は、大人が久しぶりに味わえる「大きな成功体験」の一つです。

「自分に勝った」という確かな手応え。吸いたい衝動をコントロールできたという自信。
これは単なる健康管理以上の価値があります。禁煙を達成したとき、あなたの自己肯定感は驚くほど高まるはずです。
この清々しい達成感を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいと考えています。

経済的なメリット:タバコ代で「家が買える」?

健康面だけでなく、お財布への影響も無視できません。現在、タバコ1箱は約600円。
1日1箱吸う方の支出を計算してみると、驚くべき数字になります。

期間金額(目安)たとえば…
1年約219,000円ちょっとした海外旅行に行けます
10年約2,190,000円高級車が視野に入ります
30年約6,570,000円地方なら中古住宅が購入できる金額です

30年吸い続けることは、文字通り「家一軒分を煙にしている」のと同じかもしれません。
禁煙は、自分と家族への「最高の投資」でもあるのです。

禁煙治療にかかる費用の目安(3割負担の場合)

「医療機関にかかると高いのでは?」と心配される方も多いですが、実はタバコを買い続けるよりもずっと安く済みます。

健康保険が適用される標準的な禁煙治療(12週間・計5回の受診)の場合、
3割負担の方の自己負担額は、診察代と薬代をあわせて合計13,000円〜20,000円程度です。

1日1箱吸う方の約1ヶ月分のタバコ代で、医師のサポートと効果的な治療薬を3ヶ月間受けることができます。
コストパフォーマンスの面でも、非常に優れた選択です。

当院の禁煙外来について(予約不要)

当院では、再開したチャンピックスなどの内服薬を用いることで、ニコチン切れの離脱症状を抑え、
無理なく卒煙を目指す治療を行っています。

  • 予約不要・普通診察で対応:「今日からやめよう」という決意を大切にするため、予約制にはしておりません。
  • 診療時間ならいつでも:当院の診療時間内であれば、いつでも受診可能です。
  • 専門医のサポート:呼吸器内科として、肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)のリスクを減らすお手伝いを全力でさせていただきます。

禁煙治療スケジュール

  1. 初回:禁煙宣言・呼気テスト
  2. 2回目(2週目):状況確認
  3. 3回目(4週目):継続確認
  4. 4回目(8週目):定着確認
  5. 5回目(12週目):卒煙!

まずは気軽にご相談ください

「禁煙しよう」と決意したその瞬間、あなたは人生をより豊かにする一歩を踏み出しています。
たとえ過去に失敗した経験があっても、それは挫折ではありません。私たちは、何度でもあなたの再挑戦を応援します。

診療時間内に受付へお声がけください(予約不要)。

※記事内容は一般的な情報提供を目的としています。治療の適否や詳細は、診察時に医師へご相談ください。