睡眠時無呼吸症候群|いびき・無呼吸・日中の眠気

「いびきが大きいと言われる」
「寝ている間に呼吸が止まっていると言われた」
「朝起きても疲れが取れない」
「昼間に眠くて仕方がない」

このような症状がある場合、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群は、単に「いびきがうるさい」というだけの病気ではありません。

睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりすることで、睡眠の質が低下し、日中の眠気や集中力の低下につながります。また、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などの循環器疾患とも関連しています。日本呼吸器学会でも、いびき、夜間頻尿、日中の眠気、起床時の頭痛などを代表的な症状として挙げています。

名古屋市天白区の梅が丘内科とアレルギーのクリニックでは、睡眠時無呼吸症候群が疑われる方の検査・診療を行っています。


睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、睡眠中に呼吸が止まったり、呼吸が浅くなったりする病気です。

成人で特に多いのが、**閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)**です。

OSAでは、睡眠中に舌や軟口蓋などが喉の奥に落ち込み、空気の通り道である上気道が狭くなることで、呼吸が妨げられます。

呼吸が止まると血液中の酸素が低下し、身体は呼吸を再開させるために何度も覚醒反応を起こします。

そのため、本人は「眠っているつもり」でも、実際には睡眠が何度も分断されています。


こんな症状はありませんか?

寝ているとき

  • 大きないびきをかく
  • いびきが途中で止まる
  • 「息が止まっていた」と家族に言われる
  • 息苦しそうに呼吸を再開する
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 寝汗をかく
  • 夜中に何度もトイレに行く

起きているとき

  • 朝起きても疲れが取れない
  • 起床時に頭痛がする
  • 日中に強い眠気がある
  • テレビを見ていると眠くなる
  • 会議中に眠くなる
  • 集中力が続かない
  • 車の運転中に眠くなる

特に、

「大きないびき」+「睡眠中の呼吸停止」+「日中の眠気」

がある場合は、睡眠時無呼吸症候群を疑って検査を受けることをおすすめします。


睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群にはさまざまな原因があります。

肥満と睡眠時無呼吸症候群

成人の閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、肥満が重要なリスク因子の一つです。

首や舌の周囲に脂肪が蓄積すると、睡眠中に上気道が狭くなりやすくなります。

そのため、体重が増えてから、

「いびきがひどくなった」
「以前より眠気が強くなった」

という場合には、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性があります。

一方で、睡眠時無呼吸症候群は肥満の方だけに起こる病気ではありません。

肥満以外にも原因があります

  • あごが小さい
  • 舌が大きい
  • 扁桃が大きい
  • 鼻づまりがある
  • 鼻中隔が曲がっている
  • 加齢
  • 仰向けで寝ることが多い
  • 飲酒

なども睡眠時無呼吸症候群に関係します。

つまり、痩せている方でも睡眠時無呼吸症候群になることがあります。


睡眠時無呼吸症候群の検査

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、睡眠中の呼吸状態を調べます。

自宅でできる簡易睡眠検査

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、自宅で睡眠中の呼吸状態や血液中の酸素濃度などを測定する簡易睡眠検査を行います。

自宅で睡眠中に機器を装着して眠ることで、

  • 無呼吸・低呼吸
  • 酸素飽和度
  • 脈拍
  • 呼吸状態

などを確認します。

検査結果から睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、必要に応じて専門医療機関でより詳しい検査を行います。

AHI(無呼吸低呼吸指数)とは?

睡眠時無呼吸症候群の重症度を判断する代表的な指標が、**AHI(Apnea Hypopnea Index:無呼吸低呼吸指数)**です。

1時間あたりに無呼吸・低呼吸が何回起こっているかを表します。

一般的には、

  • AHI 5~15未満:軽症
  • AHI 15~30未満:中等症
  • AHI 30以上:重症

と分類されます。

日本呼吸器学会では、症状などを伴いAHI 5以上の場合にSASと診断する考え方が示されています。


睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の治療は、重症度、原因、体格、合併症などによって異なります。

主な治療には、

  • 減量・生活習慣改善
  • CPAP療法
  • 口腔内装置(マウスピース)
  • 手術
  • 舌下神経電気刺激療法(Inspire)

などがあります。


減量・肥満症の治療

肥満を伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、減量によって無呼吸が改善することがあります。

日本呼吸器学会も、肥満者では減量により無呼吸の程度が軽減することが多いとしており、食生活や運動などの生活習慣改善を勧めています。

しかし、

「痩せたほうがいいのは分かっているけれど、なかなか痩せられない」

という方も少なくありません。

そこで、肥満を伴う睡眠時無呼吸症候群では、睡眠時無呼吸症候群そのものだけでなく、肥満についても治療を考えることが重要です。


ゼップバウンドと睡眠時無呼吸症候群

近年、肥満を伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対する治療として、**チルゼパチド(商品名:ゼップバウンド®)**が注目されています。

ゼップバウンドは、GLP-1とGIPという2つの受容体に作用し、食欲を抑えて体重減少を促す薬です。

そして2026年5月、日本でもゼップバウンドについて、中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群で、BMI 27kg/m²以上の場合に適応が追加されました。PMDAも2026年5月18日付で、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対する最適使用推進ガイドラインを公開しています。

ゼップバウンドで本当に無呼吸は改善するのか?

2024年に発表されたSURMOUNT-OSA試験では、肥満を伴う中等症~重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群を対象に、チルゼパチドの効果が検討されました。

52週時点で、チルゼパチドを使用した群では、睡眠中の無呼吸・低呼吸の回数を示すAHIが大きく減少しました。

PAP治療を使用していない試験では、AHIは平均25.3回/時減少し、プラセボ群の5.3回/時減少と比べて大きな改善が認められました。

PAP治療を使用していた試験でも、チルゼパチド群ではAHIが平均29.3回/時減少しました。体重だけでなく、低酸素負荷や収縮期血圧、睡眠に関する患者報告アウトカムなども改善しています。

この研究結果を背景として、日本でも2026年にOSAへの適応が追加されました。

当院でのゼップバウンド治療について

ここは重要な点です。

当院では、ゼップバウンドを睡眠時無呼吸症候群に対する保険診療として処方しているわけではありません。

当院で行っているゼップバウンドによる治療は、自費診療による肥満治療です。

肥満があり、体重を減らしたい方について、肥満の程度や健康状態などを確認したうえで、ゼップバウンドを含めた治療についてご相談いただけます。

また、ゼップバウンドによって体重が減少しても、すべての睡眠時無呼吸症候群が治るわけではありません。

CPAPなどの治療を受けている方は、自己判断でCPAPを中止せず、睡眠時無呼吸症候群について適切な評価を受けることが大切です。

肥満治療についてはこちら


CPAP療法

中等症~重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、**CPAP(持続陽圧呼吸療法)**が代表的な治療です。

CPAPでは、鼻などにマスクを装着し、機械から空気を送り込むことで、睡眠中に気道が閉塞するのを防ぎます。

日本呼吸器学会でも、CPAPは睡眠時無呼吸症候群に対する標準的な治療の一つとされています。

「CPAPをつけるのが嫌だ」という方もいらっしゃいますが、現在はさまざまなタイプのマスクや機器があります。

CPAPが必要と判断された場合には、適切な医療機関での治療につなげます。


口腔内装置(マウスピース)

睡眠時無呼吸症候群では、**口腔内装置(マウスピース)**が治療の選択肢になることがあります。

下あごを前方に移動させることで、睡眠中に上気道が狭くなるのを防ぐ治療です。

特にCPAPが難しい場合などに選択肢となりますが、適応は睡眠検査の結果や口腔内の状態などを考慮して判断します。


手術による治療

扁桃肥大や鼻の病気など、気道を狭くしている明らかな原因がある場合には、耳鼻咽喉科で手術が検討されることがあります。

睡眠時無呼吸症候群の原因は一人ひとり異なるため、必要に応じて耳鼻咽喉科などの専門医療機関と連携して治療を行います。


Inspire(インスパイア)療法

CPAPを使うことが難しい中等症~重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、**舌下神経電気刺激療法(Inspire療法)**という治療もあります。

Inspireとは?

Inspireは、睡眠中に舌下神経を電気刺激することで舌を前方に動かし、上気道が閉塞するのを防ぐ治療です。

大きな特徴は、CPAPのように寝るときにマスクを装着するのではなく、体内に刺激装置を植え込むことです。

日本では「インスパイア」という舌下神経電気刺激装置が承認されています。

胸部などに刺激装置を植え込み、呼吸を感知するセンサーと連動して睡眠中に舌下神経を刺激します。

ただし、誰でも受けられる治療ではありません。

睡眠検査の結果、体格、気道の状態、CPAPの使用状況などを確認したうえで、専門施設で適応を判断します。

「CPAPをどうしても続けられない」という方では、Inspireという治療法があることを知っておくことも大切です。

必要に応じて、専門施設へご紹介します。


睡眠時無呼吸症候群を放置してはいけない理由

睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に何度も呼吸が止まり、酸素不足と覚醒反応を繰り返します。

その結果、

  • 日中の眠気
  • 集中力の低下
  • 高血圧
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中

などとの関連が知られています。

日本呼吸器学会も、日中の眠気は作業効率の低下や居眠り運転事故などにつながる可能性があるとしています。

特に、

「いびきが大きい」
「睡眠中に呼吸が止まる」
「日中に眠い」

という方は、一度睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることをおすすめします。


こんな方はご相談ください

  • 大きないびきを指摘される
  • 寝ている間に呼吸が止まっていると言われた
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 日中に強い眠気がある
  • 車の運転中に眠くなる
  • 夜中に何度もトイレに行く
  • 高血圧がある
  • 肥満がある
  • 最近体重が増えて、いびきがひどくなった
  • 睡眠時無呼吸症候群の検査を受けたい
  • CPAPについて相談したい
  • CPAPが合わず、ほかの治療について知りたい

名古屋市天白区で睡眠時無呼吸症候群の診療を受けたい方へ

梅が丘内科とアレルギーのクリニックでは、呼吸器内科を専門とする医師が診療を行っています。

睡眠時無呼吸症候群は、単に「いびきを止める」だけの病気ではありません。

呼吸器、肥満、生活習慣病などを含めて、その人に合った治療を考えることが大切です。

特に肥満を伴う方では、

睡眠時無呼吸症候群の評価・治療
+
肥満そのものに対する治療

を考えることが重要です。

「いびきがひどい」「寝ている間に呼吸が止まると言われた」「昼間に眠い」という方は、一度ご相談ください。


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