呼吸器内科の検査

胸部写真検査、肺機能検査、呼気一酸化窒素検査、ピークフロー、血液検査など、多様な検査を実施しています。

1. 胸部写真検査

胸部写真検査(胸部X線検査)は、肺や気道、心臓など胸部内の構造をX線を使って撮影し、画像で確認する検査です。他の重篤な肺疾患が原因で呼吸困難や症状が出ていないかを確認します。

胸部X線検査のイメージ

主な検査内容

  • 肺の状態:肺の中に空気が十分に入っているか確認。
  • 気管支の異常:気道が狭くなっているか確認。
  • 心臓の状態:心臓の大きさや形状を確認。
  • 横隔膜の異常:横隔膜の動きに異常がないか確認。

2. 肺機能検査

呼吸のときの呼気量と吸気量を測定し、呼吸の能力を調べる検査です。

測定内容

  • 肺活量 (VC): 空気をいっぱい吸入し、吐き出した量。
  • 1秒率 (FEV1.0%): 最初の1秒間に吐き出せる割合。

体格にあわせた平均値から肺年齢を算出します。

肺機能検査の説明

3. 呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)検査

FeNO検査は、息を吐く際に含まれる一酸化窒素の濃度を測定し、気道炎症を確認する検査です。

FeNO検査のイメージ

測定方法

  • 専用の機器(NIOX MINO®やNObreath®)を使用。
  • 測定条件を一定に保ちながら実施。

結果の解釈

  • 値が下がる:気道炎症の改善。
  • 値が上がる:炎症の悪化または薬の使用不足。

4. ピークフロー(PEF)

PEFは、喘息の症状を測るための簡単な道具です。患者さんが自宅で測定できます。

ピークフローの説明

測定方法

  • 朝の薬を飲む前と夜に測定。
  • 数値の変動をチェック。

基準

  • 80%以上:正常。
  • 80%未満、変動率20%以上:気道が敏感になっている可能性。

5. 血液検査

血液検査では、細胞の種類や原因アレルゲン、炎症反応、臓器機能などを調べます。

血液検査のイメージ